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宮城県芸術選奨の写真をいただきました。

秋亜綺羅の近況
01 /21 2023
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 昨年(2022年)の話になってしまいますが、12月5日に県庁に行って宮城県芸術選奨というものをいただいて来ました。まぁ年の功ということでしょう。受賞対象は詩集『十二歳の少年は十七歳になった』(思潮社) と月刊「ココア共和国」(あきは詩書工房)でしたので、ココアの編集長・佐々木貴子(写真右)と一緒に行ってきました。
 昨日、公式の写真と数枚のスナップを県の担当の方からお送りいただきました。その1枚がこれです。左が村井嘉浩宮城県知事です。
 詩集賞やこのような顕彰に対して、恥ずかしがってか遠慮してか、自分の経歴などに載せない詩人(芸術家)がいます。でも最初から受賞をお断りするのなら立派というものですが、いただいてしまった以上はたくさん宣伝するのは、受賞者としての大事な仕事だと思います。こうして行政の方々が、文化(芸術)のために予算を組んで、人力と時間をかけて事業を行っているわけですから。これからもずっとこの事業が続き、いや文化への予算をもっともっと大きくしていただくためにも、頑張って宣伝していこうと思います。
 今回賞金(?)として15万円をいただきました。今年(2023年)中に関連事業を行えば、県から別に補助金をいただけるそうです。夏くらいに「秋亜綺羅リサイタル」でもやりますので、乞うご期待!
 最後に、わたしが受賞者代表であいさつした文章を載せておこうと思います。


   本日はお忙しいでしょうに、県知事自ら賞状をい
  ただき、とても感動しているところです。
   つい先日、宮城県の高校の文芸部の子たちが集ま
  った高校総合文芸祭というのがあり、わたしは詩の
  講師として招かれました。
   この、15歳から18歳という年齢は人生で一番多感
  な時期だと思います。この子たちは物心がついた頃
  に大震災がありました。すこしずつ復興が進んでい
  るなと思っているとき、新型コロナが流行し、マ
  ク生活が始まりました。高校に入学してからずっと、
  友だちの顔をマスク越しにしか見ていないのです。
  この子たちはまだ、「平時」とは何かを知らないとさ
  え言えます。そんな子たちが、マスク越しに、文学
  の話を熱っぽく語ってくれました。子どもたちの想
  像力だけはマスクだろうと、鳥かごだろうと飛び出
  して、青空を舞います。
   芸術にはそんな力があると、わたしは信じます。

   そんな時、ウクライナへの侵略がありました。戦
  争は、地球の裏側にあるのではありません。スマホ
  が入っている、子どもたちのポケットの中にあるの
  です。
   ロシアの大統領は政治の言語で国民に訴えます。
  兵士3万人の死者は、1年間の交通事故の死者数よ
  り少ない、とばかりです。いっぽうでウクライナ大
  統領は政治言語ではなく、文学の言語で訴えかける
  ことが、全世界の人々の共感を得ることを知ってい
  るようです。
   日本人の人々は、夕食後テレビを楽しむことが多
  いです。ロシアの人々は夕食後は演劇を観たり、コ
  ンサートを楽しんだり、バレーを見に行ったり、ス
  ポーツ観戦をしたりするのが当たり前だと聞いたこ
  とがあります。わたしの友人もモスクワで詩の朗読
  会に参加した時、3万人の観客が集まったそうです。
  ロシアの人々はほんとうに芸術が大好きなのです。
  ほんとうに芸術を愛しているのです。戦争に行って、
  人を殺したいわけはないのです。
   震災後、アメリカ大統領がオバマさんだった頃、
  アメリカの大使はケネディさんでした。ケネディさ
  んは世界の高校生たちを、詩の朗読で結ぶ運動をし
  ていました。わたしはケネディさんの依頼で、震災
  後の石巻の高校で、ニューヨークから来た4名の高
  校生と、石巻の高校生たちとの詩の朗読会を企画し
  ました。2時間もしないうちに、ニューヨークと石
  巻の高校生たちは、キャッキャッと英語で笑い合い、
  スマホで写真を自撮りし合っていました。
   ほかにも、ケネディさんは百人一首のカルタを英
  訳して、東京の高校生たちで競技会をするからと、
  大使館にわたしを招待してくれました。
   それが、アメリカ大統領がトランプさんになって
  からは、いっさい、まったく文化的な部門が大使館
  から消えてしまいました。政治によって世界の文化
  ・芸術の流れもすこしくは影響があるのだというこ
  とを、たぶん、ほとんどの人が知らないと思うので
  す。
   カザフスタンからも、国会図書館長が来日したか
  ら会ってほしいと言われて、大使館を訪ねたことが
  ありました。熱く文学論を語り合ったものです。ウ
  クライナ侵略があってからは、そうもいかなくなっ
  てしまいました。

  「芸術」が世界を変えることはできないかもしれ
  せんが、「豊かさ」というのはお金や物だけではな
  い、という発信はできると思っています。

   さて、きょう、こうして、「生活」というよりどち
  らかと言えば「学術的」と思われがちな「芸術」とい
  う分野に目を向けていただき、「芸術選奨」の制度を
  ずっと長く続けていただいている、宮城県と宮城県の
  人々に対して、心から強く敬意を表するものです。ど
  うもありがとうございました。


                 (秋亜綺羅)

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秋亜綺羅

(1977.06.19)左から寺山修司、清水昶、八木忠栄、秋亜綺羅